エピファニー、冬の終わりを告げる祭

クリスマスが終わっても、まだエピファニーが待っていた!

クリスマスシーズンを終え、観光客が一気に減ったパリ。。。とはいえクリスマスイルミネーションは正月を過ぎてもまだ外されることはなく、日本感覚だと「まだクリスマスのまま?」とびっくりする人も多いかもしれません。なんでなのでしょうか?それもそのはず、エピファニーがまだ終わっていないからです。

エピファニーってなに?

新年最初の一代イベントであるエピファニー(épiphanie)はキリスト教カトリックにとって重要なお祝いの日です。
どんなお祝いなのか?についてですが、超簡単にまとめると

12月24日のクリスマスにキリストが生まれて本当にめでたい。しかし生まれたばかりだからキリストが生まれてたことさえ知らない人ばかりである。そんな時、各地の王様3人は天使や星に「すごい子供が生まれたから会いに行け」と導かれて出生のお祝いをする旅に出た。生まれてから12日後の1月6日に3人の王様はキリストの元にたどり着いたのでそれぞれがお祝いの品を与えた。その日をキリストがこの世に現れた日としてお祝いすることにした

というお祭りです。日本語では公現祭といいます。

4世紀につくられたモザイク画に、お祝いを備える3人の姿

クリスマスとエピファニーの関係

12月25日に出生のお祝いしているのに、直後に「現れたこと」をお祝いするお祭りは必要?って感じですよね。実は12月25日にキリストが生まれたという記述は聖書にはどこにもなく、後世になって勝手に決められた日付なんです。しかも、ずいぶん最近までサンタもいなければクリスマスをお祝いする風習さえなかったのです。つまりもともとはキリストの誕生の日付自体はあまり重要ではなく、王様たちの来訪など、誕生にまつわるお祝事のほうが大事だったのです。公現祭はずいぶん長い間キリスト教の最重要祭として祝われていたみたいです。

ちなみに国が変われば公現祭を祝わなかったり、またクリスマスと公現祭を同じ日として祝うところもあるみたいです。

生まれたてのただの赤ちゃんである無名のキリストに対して、別の宗教や文化を持ったすごい王様たちがわざわざお祝いしに来たのだから、特別な存在として認識された特別の日ということでしょうか。ちなみにお祝いにきた王様たちの来訪を日本語では東方三博士の礼拝といいます。

お土産は金、お香、薬の3つ。東からきたってだけあって?ターバン被っています。

東方三博士って

もともと何人の王が来たかは定かではなかったのですが、お土産が3つだったので「3人来た」となりました。1人目はアジアから、2一目はヨーロッパから、3人目はアフリカから来たそうで、つまり全世界からお祝いに駆け付けたということになります。一説ではこの贈り物のエピソードがクリスマスの子供へのプレゼントにつながったともいわれています。

フランス語では王様という言葉を使うのですが、日本では博士とか賢者と訳されるそうです。

東方の三博士はイタリア・ルネッサンス期に大人気のテーマでした。

ちなみに同じ1月6日、30歳のキリストはヨルダン川で洗礼を受け、同日31歳のキリストはカナンの結婚式で初めての奇跡を起こしたとされます。国や宗派によっては東方三博士が来たことについてのお祝いよりもキリストが洗礼を受けた日としてお祝いするところもあるみたいです。

クリスマスもエピファニーも、もとを辿ると農耕祭

さらにさかのぼると、同時期にはキリスト教が生まれる以前から農耕祭としてお祝いをする習慣があったそうです。12月末~1月頭というのは冬の寒さはまだ厳しいものの、冬至を過ぎてこれから日が長くなっていく時期にあたります。つまり農作業になくてはならない光の再来を感じる季節です。そう、日本でいう節分ですね! 光が戻ってくるということは希望が生まれる時期でもあります。 ここで、キリストの誕生が光や希望と結び付けられるのは自然なことでした。

冬の終わりを告げ、春の再来を祝うお祭りなんですね。

光を発するかのような赤子のキリスト

94%のフランス人がガレット・デ・ロワを食べます。

フランスには1月6日にガレット・デ・ロワ(Galette des rois)を食べる習慣があります。近年の統計によると94%のフランス人が食べているそうです!!日本訳すると王様たちのガレットとなります。この王様たちは当方の三博士のことです。

基本的にはアーモンドペーストの入ったサクサクパイなのですが、フランス南部はフルーツのカンフィ入りのブリオッシュが定番です。本当は1月6日に食べないといけないのですが、12月末から1月末まで売っています。

ガレットの中にはフェーブという大豆サイズのオブジェが一つだけ入っています。フェーブのデザインは聖人だったり、動物だったりといろいろです。そしてガレットを切り分けたあとにフェーブにあたった者は王様として王冠をもらいます。

もとは古代ローマで行われていた農耕祭ではじまった習慣だそうで、年に一度の晩餐だからみな平等になって祝うというのが由来です。なんと、奴隷でさえフェーブにあたると一日王様になれたそう。

テーブル中央にガレットらしきものが。。。

サクサクでおいしくて甘いガレット、食べながら春の再来を待ちましょう。

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