モンマルトルはキャバレーやナイトクラブ、コンサート会場が多く集まるエリアだって、ご存じですか?
フレンチ・カンカンで有名なキャバレー、ムーラン・ルージュやシャンソンを楽むことができるラパン・アジールは世界的に認知されていますが、モンマルトルには本当にたくさんのナイト・スポットがあるんです。現地のパリジャンを対象にしているだけあってガイド・ブックには載っていないキャバレー、ナイトクラブ、バー、コンサート会場がひしめいています。日本のアーティストがパリ公演なんて報道される時はモンマルトルの会場だったりすることも多いですよ!
その中でも「伝説」とか、「モンマルトルの王」とか、「青い貴公子」とよばれたミシュー(Michou)がオーナーだったシェ・ミシューをご紹介させていただきます。
シェ・ミシューとは?
バーや私が入ることのない怪しい店(笑)やキャバレーがひしめくマルティーユ通りにある創業60年以上!のキャバレーです。ド派手な女装をした男性たち4~5人が代わる代わるに出てきて口パクで女性歌手のヒットソングをモノマネするキャバレーです(笑)。選曲としてはレディー・ガガ、セリーヌ・ディオン、ヴァネッサ・パラディ―、フランス・ガールみたいなザ・定番のポピュラーソングが多いです。
私みたいな地元住まいの一人者はショーの直前に行き、ステージ横に取り付けられたカウンターでシャンパン一杯を飲みながらショーを鑑賞しちゃうというリーズナブルな楽しみ方をしますが、普通はロングテーブルで来客一緒になってディナーを楽しみ、その後ショーを鑑賞というディナー・ショースタイルです。
入口を入り、かつて訪れた有名人の写真がびっしり取り付けられた廊下を抜けると豪華な内装のホールとステージが現れます。ホール自体は結構狭いので中は観客でぎゅうぎゅうです。感染対策が叫ばれる今では考えられない…ですよね。。。

ミシューって誰?
モンマルトルではミシューは伝説として語られています。「ミシューなしにモンマルトルを語るべからず」といっても過言ではありません。ミシューはどこにいても目立つ!なぜならいつも全身青色で統一されたお洋服をきているからです。

テレビやメディアなどでの露出も高い人なので有名人です。しかし私が感銘を受けたのは長くモンマルトルに住み実際にミシューと懇意だった地元民に絶大な支持を受けているということでした。ミシューは地元の老人たちを無料でショーに招待したり、地元の活性に一生懸命献身した人でもあったそうです。
そんなミシューは2020年1月26日に他界してしまいました。その葬儀はモンマルトルだけでなくフランス全土で話題に…。ミシュー自身は「自分が死んだらキャバレーは閉店にしてほしい」と希望していましたが働いていたダンサーたちの将来もあるのでミシュー不在になってからこの一年、閉店発表はなされていません。
ミシューみたいに、私もモンマルトルをこれからも愛し続けます!